王の男1

 数々の賞を総なめにした舞台劇を原作に、2人の大道芸人と韓国史上最悪の暴君と呼ばれたヨンサングンの運命を描く歴史ドラマ。

 16世紀初頭の韓国。幼なじみの旅芸人チャンセンとコンギルは国一番の芸人になるという決意を胸に都・漢陽にやってくる。宮廷を皮肉った芸により人気者となった2人だったが、王の側近に捕られ、「王を笑わせることが出来なければ処刑する」と言い渡される……。


 愛、嫉妬、陰謀、人間の欲と情が支配する宮廷内で、その美しさで王をとりこにした男コンギル。女よりも美しく艶やかなその男は王だけでなくすべての男たちを魅了する。王に気に入られて宮廷のお抱え芸人になってからは特にコンギルは王の心を捕らえ、夜毎に呼び出されるようになり、王の女官・ノクスの恨みを買う。


 チャンセンとコンギルは幼馴染の芸人同士という以上の関係性は描かれていないが、果たして友情だけの間柄なのだろうか。

 と、多くの疑問を持つのだが、韓国の原作では、同性愛の話として描かれている。舞台でもそのようだ。映画化に関しては、同性愛的な雰囲気はいっさい除外されているが、雰囲気は感じてしまう。

 …だって、あの執着は、普通じゃないもん。。


 コンギルを演じているイ・ジュンギが美しい! ちょっと化粧が濃いが…。

 コンギルは、言葉少なくあまり語らない。その思いも望みもよく分からない。ただ、流されているように見える。しかし、美しいので回りが放っておかない。本人も自覚しているのか? 長い髪におりぼんつけてヒラヒラさせている…、そんな姿はやっぱ普通じゃない?


 突っ込み所はあれこれあるが、色々と楽しませてもらった、映画。DVDが出たら買うかもしれない、と久しぶりに思った。うふふ。。



   
 キム テウン, 前川 奈緒, チェ ソクファン
  王の男

映画の原作の翻訳ではなくて、映画そのものを起こし小説化。映画の世界そのままに読める。




王の男2