小説が原作の映画は数ある。だが、小説と映画は別物であり、原作がまったくそのまま映像になることはまれである。登場人物の性格や背景が変わったり、登場人物が増えたり減ったり、すじが変わったり、ラストまで変化するのが、ほとんどだ。映画は監督のものだ。
優れた小説が、良い映画になるとは言えない。文章と映像での表現は違うものだ。
同じように感動できたり、ワクワク出来たりする作品に仕上がれば最高だが。
「原作を読んだ人には分かる」などどは、あくまでも映画を鑑賞したい人に失礼。
この映画につきまとっている言葉に、「原作を知らないとよく分からない」と言うのがある。つまり、映画では表現しきれなかったのか。それは、映像作品としては失敗だったと言うことではないのか。
ガイドブックが必要な映画とは…。より楽しみためなら良いが、予備知識として必要だからのガイドブックとは、これいかに。
ワクワクも、ドキドキもしなかった。
せっかくのダ・ヴィンチの謎も少ししか出て来ない。単に殺人の謎を追いかけるミステリになっている。だが、それも弱い。伏線がわかりやすすぎで、犯人が早い段階で分かる。
原作のあらすじだけを追いかけてしまったのか、あわただしい。台詞で説明してしまう所が多い。そのために感情が欠如していて、そこに血の通った人物を感じることが出来なかった。
大きな肩すかしを喰った。迫力に欠ける映画だった。
ルーヴルで撮影した、甲斐はあったのか。
「難しくてよく分からない」なんて事はないので気軽に観ましょう。
ミステリ初心者には謎解きが面白いかも…。
あらすじだけで終わってしまったので、スッキリしている。奥深さはないが、分かりやすい。
観るべき所は、ティーピングを演じたイアン・マッケランの存在だ。彼の演技が映画の中で一番魅力的だった。
そんでさ、、トム・ハンクス。。似合ってないよ。
- ダン・ブラウン, 越前 敏弥
- ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版
↑ 小説に登場するアイテムや、建物などの写真入り。日本人に馴染みのない道具や古文書、場所等の写真は、読む時の助けになってありがたい。装丁もキレイで愛蔵版にふさわしい一冊である。
- ダン・ブラウン, 越前 敏弥
- ダ・ヴィンチ・コード(上)
- ダン・ブラウン, 越前 敏弥
- ダ・ヴィンチ・コード(中)
- ダン・ブラウン, 越前 敏弥
- ダ・ヴィンチ・コード(下)
中見 利男
- エハン デラヴィ, Echan Deravy
- キリストとテンプル騎士団―スコットランドから見たダ・ヴィンチ・コードの世界