しかし、現実の世界では、未亡人一家に入り浸るバリに対する心ない噂が広まり、バリの妻や未亡人の母、劇場主の無理解などがバリの住む現実世界を切迫している。
「ピーター・パン」の物語には「現実逃避」だという非難がつきものだ。
モデルになったピーター少年は、実はピーター・パンとは正反対。現実に傷つき、子供らしい想像力を捨てざるを得なかった子供だ。だからこそ、バリは彼にこのファンタジーを与えた。
実話である。ほぼ、真実の映画化だそうだ。
子供たちの母親、シルビア役のケイト・ウィンスレットとバリの2人の間のストイックな愛情と情感が、古き良き時代の歴史を感じさせる。
子供の心を持った大人←バリに扮したジョニー・デップの説得力がなければ、きれいごとに見えてしまったかもしれない。繊細で難しい役どころを、見事にこなしている。
1903年のロンドンを舞台に、ジョニーは息をしていた。
余情たっぷりのカメラワークに素直に感動してしまう。美しい田園風景だ。そして猥雑な劇場だ。
ジョニーは、やはりスゴイ。子役もなかなかだが、ジョニー の上手さが映画に厚みを与えている。
・・・余韻・・・
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